「精霊に祝福されし今日この頃…」



ウェルティフル学園にも、この季節がやってきた。



「卒業生代表、ファレリア・レイ・ライナ・クラフィネイト。」



会場からは大きな拍手が起こった。



一礼をして壇上から降りてくるその姿は綺麗いや、かっこいい…違う。



言葉では言い表せないものだった。



「これで国立最上学習機構ウェルティフル学園の卒業式を終了いたします。」



拍手で送り出される4年生は泣いている者、涙を堪える者、真剣な顔で歩くものがほとんどだった。



「でも、フィーちゃんどうするの?ファレリア様のお誘い。」



音楽でかき消されてほとんど聞こえない声で話をした。



術式を組むには詠唱が必要なため、ゲキとフィーネではテレパシーで会話ができない。



「とりあえず、春休み中にカイラ先輩に話をして決めるよ。」