この世界は聖霊と言われる神のような存在がいる。



大陸一の国家を築くヴィーナス王国を加護している水精、

ヴィーナスに続く国家のラナフレム王国を加護している火精、

大陸を転々としているよう精

という3聖霊国家により均衡が保たれている。



そしてそこに聖霊成らざる者である通称悪魔(ヴィル)を足して、全精霊と呼ばれている。



3聖霊国家で均衡を保てる理由は主に2つ。


まずその昔水精の頂点に立つ水神と呼ばれるモノが作った武器、神具48種のほぼ全てを所有していること。


その名の通り全48種の神具、つまり装備のことだが、通常の術式武器や術具とは異なる点は1つだけ。

今までの技術ではどんな攻撃でも壊すことはできず、神具同士がぶつかるなら、不思議な力によって弾かれ互いがぶつかることはない。

例えば、神具の矛と盾がぶつかると衝撃波が現れそれを妨害する。


そして2つ目、正直こちらの影響の方が強く、

異能力者と言われる術式=異能力を使用できる者の割合が極端に多く、異能力者一人一人の精霊量も他国を超えるからだ。



精霊量とは、術式を組むのに必要とされるいわばエネルギーの源泉のようなもので個人差があり、

精霊力とはに術式を組むのに使用されるエネルギーのことで精霊量によって使用できる階級も異なってくる。



階級とは下級(術式)→中級→上級→最上級→精霊級(別名古代術式)とあり、術式と武器にはそれぞれ階級が定められている。



基本的には一人に一種類の異能力、異能力者と言われるが、たまに産まれてくる二種類以上の異能持ちを特殊異能力者という。



そしてこの世代はごく稀に見る、『希代』と言われるそれだった。