一日一日と過ぎて行くごとに
少しは気持ちの整理もついてきた。


しかし 
顔を合わせると少しまだつらい。


健二くんはそんなこと
何も思わずあたしに話しかける。


急いで帰ろうとすると
「浜田さーんそんなに急いでデート?」
その言い方は付き合ってる頃の
いじわるする時の口調だ。


「違います」


「彼氏居ないの?」


「居ません!」


よく平気に言えるわねっ 
と思っても向こうは
記憶がないんだった・・・。


「彼女さんとデートですか?」


「うーーん」


何?少しテンション低い!


「嬉しくないんですか?
会いたくないんですか?」


「そうじゃないけど」


「結婚するんですってね!」


「なんでそれを?」


「典子さんに聞きました」


「あっそう
典子と君の接点って?」


「知り合いといえば知り合い?
違うといえば違う?」


「不思議だよね
世間って狭いねぇ
なんかね・・・まぁいいわ
浜田さんに言っても仕方ないからさ」


あたしに言っても仕方ないか。