結灯が突然、学校を辞めた。 「…………どういう、こと?」 しかも先生の口から出たのは、 俺の想像と全く違って。 『海外へ引っ越すことになったそうです。 みんなの悲しむ顔とか、別れを言うのが辛くて、ずっと黙っていたそうです』 瑠衣は一日中、泣いていた。 翼だって、調子いいことをひとつも言わなかった。 クラス全体が、暗い雰囲気だった。 もちろん、俺も。 それが、1週間続いた。 それほどまでに、 結灯は大きな存在だった。