ガシャーン


ドタドタ



この学校は、まともに授業をやれる時間は少ないらしい。



勉強嫌いなあたしには好都合だけど……



それにしたって、何でこんなにもうるさいんだ?



「今日は自習で」



そう言い残し、数学を担当している先生は教室を後にした。



お昼まであと少しだし、昼寝でもするか。



机に顔を伏せたその時、ポンと肩を叩かれた。



「あ?」



顔を上げると、そこには見たことない女が立っている。



「私、明美(アケミ)。宜しくね」



「何?」



「豊先輩達とよく一緒にいるでしょ?」



またか……



最近、豊や翔目当ての女によく話しかけられる。