「翼っ!!!早くしてよ!」
まだ教室でだるそうにしている翼を急かす。
「っんな調子のってっと、またぶり返すぞー」
「うるさいしっ!てか、翼は冷静すぎ!」
「こんくらいでちょうどよい、だ。」
「おーい、イチャイチャすんなーー」
私たちが何かわからない言い争いをしていると、教室のドアにもたれかかって東がこちらをニヤニヤしながら見ていた。
「べ、別に!イチャイチャしてねーし!」
「べ、別に!イチャイチャしてないし!」
私と翼の声が重なって思わず目を合わせてしまった。
「プ八ッ!やっぱお前ら最強かよ!!」
東が堪えきれないといった感じで笑い出した。
「ったく、行くぞ。」
ようやく席を立った翼。
つづく私に
「お!おい!待てってー!」
笑いながらついてくる東。
蒸されている廊下を3人で歩く。
今日はちょっと、暑すぎるみたい。