あの駅伝の日から涼々が右脚を引きずりながら歩いているように見えた。
普通の人ならわからないかもしれない。
ただ、陸上という競技を極め、フォームや走りに敏感な俺にはすぐにわかった。
でも部活の時はみんなと普通に走るし、ハードルまで本気で始めだしたし、大丈夫だろって思った。
ただ、駅伝の疲れが残っただけだったと。
普段、使わないような靴で長い距離走ったらそりゃあそれなりの疲労は残る。
長くても1週間くらいすれば痛みなんてとれるだろうと思っていた。
そのうちに3学期も始まり、慌しい毎日がまたスタートした。
そしてそれは、あの駅伝の日からちょうど、
1週間後に
起こったんだ―――――――。