『風花、準備できた?』


『バッチリです!
ありがとうございます湊さん!
迎えまで来てもらって』


『そんなのお安い御用だよ?
いつもバイトも頑張ってもらってるしね』




家の前に止めてあった車の助手席のドアを開けながら、湊さんがそう言った。



……うん、あれだよね。
湊さんはやっぱり大人だ。


『ありがとうございます』


私が乗り込んだのを確認して、湊さんがドアを閉める。



こんな事された事ないから…何というか、不思議な感じがする。




『えっと、水族館でも良い?』



『はい! 湊さんにお任せします』




水族館なんて久しぶりだなー…。

この前行ったのっていつだっけ?

確か…中2ぐらいの時にみっちゃんと2人で行ったやつ。



て事は、2,3年前⁉︎




……案外行ってないものなのかな?



『風花、学校どう?』



私を見ながらそう聞いてきた湊さんに、いつもの学校の様子を思い浮かべる。



どうって…どうだろう?