数日が過ぎた。

楽屋でメイクを直していると、つばさのもとにまりあから携帯電話にメッセージが届いた。

「おいしいプリンの店を見つけたから、食べに行こう」

といった内容である。

「プリンかぁ」

つばさは呟いた。

まりあはつばさが、無類のプリン好きであることを知っていたらしい。

「…プリンかぁ」

しばし悩んだ。

そして。

「休みが合えば」

とだけつばさは返信した。

「プリンかぁ」

そういうつばさの顔は、少しだけ嬉し気なようであった。