「それで、君はいくつ?見た感じ、俺より下だよね?」




蓬條依良と玖下さんに連れられて彼の部屋に戻ると唐突に年齢を問われた。




「12月で17歳になります」




「じゃあ、俺より一つ下だね」




ということは彼は18歳……。





蓬條依良はそう言うと部屋の真ん中にあるカウチに座り、向かいに立つ私を見つめてくる。




その姿は、その目はやはり、あの母親そっくりだった。




……今すぐ殺してやりたい。




彼の姿を見ているとそんな衝動に襲われた。




でも、殺すのは今じゃない。



殺すときがきっと来る。




そう思い、衝動を堪えるように拳を握り締めた。