「会長、3-2の企画案なのですが……」






「会長、こちらが前年度の学祭の資料です。そこで今年度の学祭についてですが……」






「遅れてすみません!!会長!!こちらの資料に目を通してから、承諾の方を……っ!!」








手首の痣がすっかり消えた今日この頃。




タダでさえ多忙を極めていた生徒会室があるシーズンの到来のせいで地獄絵図と化す。





私の目の前に来ては資料、来ては承諾、また来ては企画案。





流れるように仕事はくるけれどそれが終わることなんてない。



仕事が次から次へと現れる。







「今年度の学祭のコンセプトは生徒が自ら作る、よ。基本は自分たちの力で進めていく。こんな既製品及び業者任せなカフェは却下です」






1人の生徒に渡された資料に一通り目を通し、淡々と結論を喋ってからその資料を突き返す。






うちの学校はご存知金持ちボンボン学校なのでいろいろと金銭感覚がおかしいのだ。