4月17日。


朝がやってきていた。


目を覚ました友香は大きく伸びをして窓の外を見た。


とてもよく晴れていて気持ちがいい朝だ。


少し肌寒さを感じ、上着を羽織る。


「と、友香……」


そんな声が聞こえてきて振りかえると、そこには杏珠がいた。


昨日肝試しに参加した杏珠は会議室に誰かがいると言い、ちょっとした騒ぎになっていた。


だけど会議室の鍵はかけられたままで、人の気配も感じられなかった。


結局『肝試しなんてやるからそんな妄想を抱くんだ!』と、先生に怒られて早い段階で肝試しは終わってしまったようだった。


杏珠は目の下を真っ黒にして布団に上に座っている。


「もしかして寝てないの?」


そう聞くと杏珠は頷いた。


「昨日のこと……怖くて……」


そう言うと、杏珠はまた身震いをした。


そこまで怖がりなのに肝試しに参加するなんて、いくらみゆと仲が良いとしても頑張り過ぎだ。