木についている葉っぱが、赤く染まりだした頃、私はいつものように学校に行く。 柊奏音(ひいらぎかのん)。17歳。 かわいいわけでもなく、頭もいいわけでもない私は、どこにでもいる平凡女子。 特に目立つことなく、平凡な日々を過ごしていた。 学校について、中履きに履き替えるために、下駄箱を開ける。 「・・・・・」 その瞬間、私は固まってしまった。 目の前には、中履きと、 ——————二つ折りされた1枚の紙。