享也の家に泊まった翌朝、学校に行くといつもの時間になっても穂乃香は現れなかった。

「珍しいね、穂乃香遅刻かなぁ?」

三森に尋ねると、彼女は目を見開いて驚いた。

「琉衣知らないの?穂乃香昨日から帰ってきてないんだって」

全くの初耳だった。

連絡網回ってたのに。と言われ、私は昨日は享也の家に泊まっていたという事を伝える。

「知らなかった。穂乃香どこ行っちゃったんだろう」

「ねぇ琉衣、もしかして……」

三森は不安そうな顔をして私を見た。

もしかして、穂乃香は……そんな事を考えて、頭を振る。

そんなはずない。

「大丈夫だよ、すぐ見つかるって」

「そうかなぁ……早く見つかるといいね」

未だ落ち込む三森を励まし、席に座る。

享也に貰った御守りをぎゅっと握り締めた。