「彗月、待たせたごめん」


「ううん、全然。楽しかったから」



迷子の子が親を見つけたみたいな顔で先輩は立ち上がった。


今日一番の笑顔は凛ちゃん先輩へ向けたもの。


凛ちゃん先輩も彗月先輩も鈍感。

早くお互いの気持ちに気が付かないと。