「おい、遊」
「うっわ、不機嫌そう」
「先輩にそれはないんじゃないの？」
人の顔を見るなり不機嫌そうって…何なんだよ、いつもこういう顔だよ。
「彗月は？見とけって言ったじゃん」
「だって先輩すぐにボールに当たっちゃうんだもん」
ぷくっと膨れた顔をわざとする遊はあざといの一言に尽きる。
「お前も当たれよ」
「やですよー、てかセンパイ独占欲強すぎ」
「ちげーよ、彗月がぼっちは嫌だって言ってただけ」
「またまたー、他の男の先輩が声掛けようとするといつも割りこむくせに」
「なわけ、考えすぎ」
「アコの彼氏のくせにアコのことは全然気にしませんよね」
「…アイツは俺にぞっこんだから」
「リア充め…」
