名前も知らない。



住んでいるところも知らない。



そんな彼のことが、頭から離れないんだ。




彼からしたら、私と目が合ったのも、こっちを見てきたのも、何気ない行動で。


私のことなんて覚えてないかもしれないけれど。



私の頭にしっかり残っている彼。