そのあと、翔と舞衣が寝ている部屋へ行くと、ボロボロと涙を流している二人の姿を見つけた。

どうしたのかとたずねると、どうやら私達と同じように、二人もすごく怖い夢を見ていたらしい。

でも、二人はその夢の内容をよく覚えていないという。


朝食をとったあと、私とナナは公園に行った。

公園には、いつもたくさんの子どもがいるので、蓮君のことについて何か知っている子がいるかもしれないと思ったからだ。

翔と舞衣は、家で留守番。


手始めに、私達はボール遊びをしている翔達と同じくらいの年ごろの女の子達に、蓮君のことについて聞いてみた。


「れんくん?」

「ああ、ナナおねえちゃんのかれしさんだよね」


「そう。その蓮君がね、最近お家に帰ってこないの。

何か、知っていることないかな?

最近蓮君をどこかで見たとか…そういうこと」


「しらない」


女の子達は声を揃え、首を振った。