ヒタヒタと小さな足音がなる。 その足音は次第に早くなり、その後ろからゴツゴツと別の足音がなる。 何処へ逃げ隠れようが奴にはすぐに見つかってしまう。 彼女はまたカビ臭い部屋へ ジメジメと居心地の悪いあの部屋へ入れられる あの時と同じ部屋。 でも、前とは違う。 彼女は諦めなかった。 何をされても絶対に彼らの元へ戻ることだけを考えた 誰か…… どうかもう一度彼女に幸せを与えてください。 あの温かさを……