「ん?お兄ちゃん」


目を擦りながら起き上がると、お兄ちゃんが椅子に座りながら服を引き出しにしまっていた。


「そうだよ。荷物置きに来た」



「ありがと」



「俺1ヶ月はこの病院にいるから、いつでも何かあれば連絡していいぞ」



「ん?1ヶ月??」



「1ヶ月間ここの病院で研修…という名の、琴監視」

 
 
「はぁっ!?ゴホゴホッ」




びっくりしすぎて大きい声出したら、咳が…


「琴静かに。もう夜なんだし、ここ病室」



「ごめんなさい…」



「そういや、明日から検査だけど逃げるなよ」



「……」



「そろそろ戻るけど、欲しい物とかあったらメールして」



「私も帰る」



「入院中だから無理だよ」



お兄ちゃん困った顔してる。

困らせるの悪いし、「もぅ、冗談だよ。早く戻っていいよ~」なんて明るく振る舞った。