「彩奈ちゃん、亡くなっちゃったんだって、可哀想に、翔君。」
 隣の席の柚希が僕に話しかけてくる。
「………」
「無愛想ね、翔君。もっと楽しそうに話したりしても、いいんじゃなくて?」
 僕に無視された柚希が僕に腹を立てている。
 笑えない。
 今の僕には、笑うことは出来ないんだよ?
「仕方ないよ、柚希。翔君はまだ、幼馴染が死んだばかりでショックを受けているのよ。」