神崎さんが学校に帰ってきたことで、私は安心してのんびりしていると、校内放送で三人が校長室に呼ばれた。
そこまでの道のり、私は呼ばれた理由が気になって、智也に聞いてみた。
「智也、私たちなんか悪いことした?心当たりある?」
『知らない。けど問題は起こしてないはずだから、新たな依頼か感謝の言葉じゃね?』
智也の言葉で少し安心はできた。けれどやっぱり少し不安だな…
トントン
2回目ということもあり、最初の時よりは緊張しなかった。けれど入る前には、一回深呼吸して入った。
『失礼します。』
先頭に立っていた花巻が、挨拶をして入っていった。
『おぉ!神崎 乃愛のこと、感謝している。だれが説得をしてもダメだったんだからなぁ。』
校長は今日は機嫌が良いのだろうか。さっきからずっと笑っている。
その様子に、花巻は明らかに迷惑そうにして、顔をしかめている。口に出させてはいけないと思い、私は慌ててフォローに入った。
「それで、今回は私たちを呼び出した理由は?」
聞いたことを後悔するほど、驚愕の真実が校長の口から発せられた。
『実は…
前回の期末で、カンニングが判明した。4位の不破という生徒だ。』