あのあと、4人は無事仲直りして一緒に病院まで行ったらしい。諸星は私の言葉に笑っていた。『すごい熱かったね。さーすが!』とか言ってバカにしてきた。いや、だってさ?あのときはああするしかなかったでしょ?
『おっはよー!華、昨日なんかあったの?』
開口一番、聞かれたから焦った。でも確か、こういうことって外部に漏らしちゃいけないはずだったから、いくら聖奈でも…… てか、なんで知ってるの?
『おはよ?金森さん?』
聖奈の後ろからヒョコッと姿を現したのは、諸星だった。こいつが一緒にいたなら、言ったのは間違いなくこいつだ。慌てて、諸星の腕を引っ張って外へ連れ出した。腕を掴んだ瞬間、諸星は
『え?なになに?告白?』
とかふざけてきたから、
「うっさいわ!ボケ!なわけあるか!」
一発蹴りを入れてやった。そんなことを教室のドアの前でやっているわけだから、当然諸星と一緒にいた花巻は
『邪魔。退いて。』
と怒られたため、静かに諸星を連れ去ってコソッと話しかけた。
「ねえ、昨日のコト聖奈になんか言った?外部に漏らしちゃいけないんでしょ?そう言ったのは、紛れもなく諸星!あんたでしょ?」
最後の方声を張り上げると、
『なんかいつの間にか、諸星になってるし… いやだってさ?金森さんの親友の聖奈ちゃんなら、いいかなって思ってさ!でも大丈夫!昨日、カッコよかったくらいしか言ってないから!』