──ピピ、ピピ、ピピピピッ……!



「……ん~」



頭上あたりで響く、耳障りな機械音。


目をつぶったまま、音の発信源を手探りで探す。


掴んだのは、スマホ。



「……もう、朝?」



なかなか開かない目を無理やり少しだけ開き、手にしたスマホのアラームを止める。



「……あと、5分だけ」



再び襲いかかる睡魔に、瞼が勝手に落ちてくる。



「……むにゃむにゃ、」



寝ぼけながら寝返りをうつと、そこにあった異様に温かい抱き枕にしがみつく。