うわ、寝覚め悪。

今更あんな女を思い出すなんて、まだ自分の中に未練が残っているのかと思うとゾッとする。

もう二度と元通りになんてなりはしないのに。
いや、戻る戻らない以前に元々壊れかけていたのかもしれない。
無理矢理に塗り固められただけのいびつな箱だったというのだろうか。

だとしたら滑稽なことこの上ないな、と1人ベッドの上で皮肉げに笑った後、悪夢を見たせいか汗でびしょびしょな肌を流すべく風呂へと歩いた。