「はぁー」

俺はため息を星矢の前で
わざとらしくついた。

「なんだよ。」

「ずるい!ずるすぎる!」

「うるさいな。」

「うるさくねぇーよ!
俺はさ、楽で女子高生にモテると思って
塾講師になったのに、担当の生徒はヤローとガキばっか、それに加え、親友が可愛い子と付き合うとか本当に有り得ない!」

「はいはい、ごめんね。」

「お前!全然反省してないだろ!」

「そりゃーね。
反省する意味がわからないし。」

「なんだと!」

「てか、宏介には4歳ぐらいの女の子が
いるからいいじゃんか。」

「あぁー、ほんと。
志野ちゃんは俺の魅力をわかってくれたし、
俺が元気無いときは頭撫でてくれたんだぞ!
それに比べてお前は悪魔だ!」

「あのさ、本当に気持ち悪いよね。宏介って。
そんなんだからモテないんだよ。
見た目良いのに本当にもったいない。」

「ねぇ、星矢くん
今のは本当に傷付いたよ。」

「でも、本当じゃん。
宏介と付き合った子って皆性格が無理って言って別れてるんでしょ?」

「まぁね… でも、いいし!
俺はいつかまた志野ちゃんに出会えると
思ってるから!」

「はいはい、がんばれ。」


でも、本当に俺はそう思っている。
幼稚園児のことが好きって言ったら、普通気持ち悪いと思うし、そんなのわかってるけど、
あの子は本当に何かが違うと思うんだ。