2日連続眠っていたと言うこともあってか、修哉さんの風邪はあっと言う間に治ってしまった。

「ああ、そうなんだ」

電話のことを話したあたしに、うどんを食べながら修哉さんは返事をした。

「こう聞いちゃ失礼ですけれど…修哉さんは、サラリーマンですよね?」

そう聞いたあたしに、
「当たり前じゃないか。

副社長なんて言う大層な身分な訳がない」

修哉さんは笑いながら答えた後、うどんをすすった。

「じゃあ、電話は本当に間違いだと言うことで」

そう言ったあたしに、
「そりゃそうだろ、向こうだって間違いに気づいて切ったんだから」

修哉さんは言い返した。