ケータイ小説 野いちご

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いつか、このどうしようもない想いが消えるまで。

*FIVE*
その一歩を





昨日は、教室へは戻らずそのまま家へ帰った。


そして今日。

俺への風当たりの強さを覚悟して入った教室には、また違う空気が漂っていた。


いよいよヤバいヤツ……そんな風に見られているのか、俺を抹殺したかのように、誰も目も合わせず、関わろうともせず。



壁……。

これが、俺とクラスメイトの壁なのか。



"ほんとは壁なんてどこにもないんだよ"



……そうだな。

原因は俺にある。

俺はいつだって自分で壁を作っていた。

人と関わることを面倒だと思い、自分から排除してきたんだ。


楽だと思っていたそれも、ただ自分が弱かっただけだと改めて思い知らされながら、空気のようにいつも置かれている自分の席につけば。



……左側が気になってしょうがねえ……。



昨日あんな強気な言葉を投げたのは自分なのに、なんでこんなに緊張してんだよ。

俺に対して緊張するのは柏木だけで十分だったのに、なんだよこのザマ。



ドクン……ドクン……


クソッ……。

挙句には、心臓の音が頭の中にまで鳴り響いてくる。


なに意識してんだよ。

俺らしくもねえ……。

しっかりしろよ、俺!


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