【愛咲side】
「愛咲ちゃん、綺麗だよ」
久しぶりに会った雪ちゃんは以前よりもはるかに綺麗になっていて大人の女性って感じ。
「ありがとう、雪ちゃん」
あたしは今、フワフワの純白のドレスに身を包まれている。
そう...今日は隼斗と付き合った日に
囁かれた言葉が実現する日。
二十歳になって初めて迎えたクリスマス
『愛咲、俺のそばで一生笑ってほしい。
...だから、俺と結婚してください』
隼斗にプロポーズされた。
ありきたりな言葉だけど、嬉しさで涙が出たのを鮮明に覚えている。
プロポーズから4ヶ月後の今日ついに結婚式を挙げる。
そして、今に至る。
「愛咲ちゃん...その...色々とごめんね」
彼女は申し訳なさそうに眉を下げて謝った。
なんでまた雪ちゃんが謝るの?
実は、雪ちゃんはあたしたちが付き合ってすぐにアメリカに帰ってしまったのだ。
だから、謝ることも出来ずに月日が流れたのだった。