【愛咲side】



次の日から隼斗とのテスト勉強が始まった。
予言通り、隼斗は鬼のようにスパルタだった。



「おい、ここ間違ってる。あ、ここも」



文系は自分で勉強できるから
数学を中心に理系を教えてもらっている。



「えぇ~!!またぁ~!?」



もう何回目…?

そろそろ、自分の頭の要領の悪さに嫌気がさす。



「でも、前よりは確実に間違いも減ってきてるし。このまま頑張ろうぜ」



本当はなんの報酬もなく、こんな勉強教えるのなんてつまらないはずなのにイヤなんて一言も言わないであたしに必死に教えてくれる隼斗。



こんなところに女の子は惚れちゃうんだろうな。


無意識で隼斗は優しいから。


目の悪い隼斗は勉強する時、黒縁メガネをかける。


それがまたカッコイイの……なーんてね。