ケータイ小説 野いちご

雨のち虹 ~カタツムリの恋~

一人 【龍】

【龍】



教室の椅子を廊下に投げたある雨の日。


俺の人生の変わった日。




いつも一緒に遊んでいた友達や

俺を好きだと言っていた女子も


冷ややかな目をしていた。




むしゃくしゃしてた。



担任に言われた一言。



「…だからお前はダメなんだ…」





だからって?


だからって言葉の前に何が来る?




お前は貧乏だから?


お前は母親が夜の仕事をしているから?


お前は髪を染めてるから?






俺は・・・



だから、




ダメ……






言われなくてもわかってる。






俺は、



思い切り



椅子を投げた。





廊下に響く音。


締め切った窓に当たる雨の音も、椅子を投げた音をかき消してはくれなかった。





一斉にいろんな生徒が俺の体を押さえた。





別に俺は、担任を殴るつもりも暴れるつもりも


なかった。





そのまま、職員室へ連れて行かれた あの雨の日。



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