ケータイ小説 野いちご

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不透明ヒーロー

恋心の行方
水野姉弟





足音が聞こえてきたときから、嫌な予感はしていたんだ。

案の定、ノックもされずに部屋のドアが無遠慮に開かれた。

本当昔っからこういうところは変わらない、少しくらい文香を見習っておしとやかになってほしいくらいだ。



「やっと付き合ったの?」

「……うるさいな」


振り返らなくてもあき姉だってわかる。


きっと文香が教えたんだろうな。

どうせ付き合い出したら、あき姉の場合なにかしら言ってくるだろうなとは思っていたからいいけど。




「で、言ったの?言わせたの?」

「……両方」

「もー、やっとかー!私から見たら、わかりきっていたのに!」

ベッドの上に座っている俺の隣に腰を下ろすと、にやにやとしながら顔を覗き込んでくる。

……その顔、むかつく。



「ふみちゃんはずっと千尋が好きで、千尋にとってふみちゃんは特別だって」

わざとらしく好きとか特別って言葉を強調していて、あき姉は今の状況を完全に楽しんでる。






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