─こいつ......敵だ!


一瞬頭が真っ白になった。


奥歯がカチカチと音を立て体は恐怖でガタガタ震え出す。


「ち、ちがっ...!」

逃げようにも逃げられない。




............ニャー......!!!!



りぃの鳴き声で我にかえる。


逃げられないじゃない!


”逃げる”んだ!そうしないと



私は家族のようにヤラレル...






......ダッ!



「おいっ!待て!違う!」


何がだ!同じだろ!


私は全力で自転車に飛び乗った。


りぃは私より先に自転車の籠に入っていた。