風邪も治り元気になったのだが
最近不思議なことが起きていた。

卯月がハイハイしている頃から
たまにあったが。

今回も触らないように棚の上に置いていたはずの
ティッシュ箱がいつの間にか下に落ちており
卯月が、それを出して遊んでいるではないか!!

「キャハッ♪」

雄叫びを上げて次から次へと出してしまう。

「あ、こら。それで遊んだらダメでしょ!?
メッ!!」

慌てて取り上げるが
ほとんど出した後だった。

しかし何で取れたのかしら?

睦月君は、学校に行っているし
そもそも触りそうなら注意してくれる。

先生は……私と一緒ね。

触らせないようにするし
下になんて置かないわ。

うーん。

背伸びしてもとどかない場所に置いてあるし
卯月が1人で取れるなんて思えないし……。

だとしたら一体誰が!??

何だか怖くなってくる。しかし
いつまでも考えてばかりにはいかない。

突き止めなくちゃあ……。

私は、そう決意すると
しばらく様子を見ることにした。

卯月が背伸びしてもとどかないように
棚の上に置き気づかないふりをする。

卯月は、一生懸命幼児用の番組を観ていた。

歌のお兄さんとお姉さんがダンスをしながら
歌うと卯月も真似をしていた。

「あうっ……たっ……キャハッ~♪」

最近色々と言葉を覚え始めたが、歌は
めちゃくちゃだった。

でも、必死に歌おうとしたり
お尻をふりふりする姿は、何とも可愛らしい。

ハッ!!

いけない、いけない。
犯人を見つけたいのに萌えていたらダメじゃない。

慌てて思い直した。