今日は、待ちに待った結婚記念日。

大好きな先生と
可愛い睦月君と卯月と一緒に
ディナーに行く計画をしていた……はずだった。

なのに。 
よりにもよって何故、結婚記念日当日に
私は、風邪を引いてしまうの?

「38度9分か……これは、
今日のディナーは、中止だな」

きっぱりと言い切る先生だった。

ガーン!!

そんな~この日をどんなに
楽しみにしてきたことか。

新しい服も新調したし
先生にプレゼントだって買ったのに。

「だ、大丈夫です。ほら
こんなに元気だし、平気ですよ!!」

私は、慌てて起きると元気なふりをする。
本当は、頭が痛いし辛いけど

すると先生に無理やり寝かされる。

「アホか。そんなに熱がある奴を行かせられるか。
余計に熱が上がるし
子供らに風邪を移させる気か!?」

怒られてしまう。

そう言われると……辛い。

さすがに子供達に風邪を移させる訳にはいかない。
でも、楽しみにしていたのに……。

しゅんと落ち込んでしまう。

そうすると先生は、
私の頭をポンポンと撫でてきた。

「ディナーなら、また今度連れて行ってやる。
だから今日は、大人しく寝ておけ」

ため息混じりに言われた。

今日が良かったのに。
大切な結婚記念日なのよ?

初めて先生と夫婦になれた日だから
特別なことをしたかった。