私、小野木涼花

大手の出版社・クローバー社に勤めて早数年。

本が読むのが好きで編集者になりたくて
あちらこちらの出版社に面接をしたが、昔から
要領が悪くドジな性格のため

やっとの思いで就職しても、その性格が災いして
1年で担当から外されてしまった。

落ち込む毎日。

そうしたら親切に指導してくれていた
河合先輩が別の部署に異動する事になり
今まで担当していた編集の仕事を
私に譲ってくれた。

しかも相手は、ベストセラーの小説をいくつも
出版している蓮見真夜先生。

もちろん私も大ファンだ。

だがその先生は、普通の小説家と違う。


190cmもありそうな長身でスラッとした体型に
ロック系の黒い服装。
耳には、ピアスをいくつか付けて
アクセサリーを飾り

色素の薄い銀髪に綺麗な切れ長の目。

そして何より
芸能人も驚くほどの美形だった。

思わず見惚れてしまうほどだ。