「結愛ちゃん結愛ちゃん!」

私の名前を呼ぶ、透き通った可愛い声。

華やかな雰囲気と愛らしいその笑顔。


「佳穂!」

私は今日佳穂に、湊と付き合うことになったと報告した。

すると佳穂は一度目を丸くして、それからにっこりと笑って喜んでくれた。

友達に、佳穂に祝福して貰えて、幸せだ。


「やっと通じ合えたんだね!」

流石に涙目になっている佳穂を見たときはギョッとしたけれど。


その後、寂しそうな表情をするもんだから、私の脳内は疑問で埋め尽くされる。

「どうしたの?」

「結愛ちゃんの"一番"は、湊くんにあげなきゃと思って」

「…阿呆なの?」

「酷いっ」

「佳穂はいつまで経っても一番だよ」

「…結愛ちゃん」


私の初めての"本当の"友達。

信頼できる友達。

私の、一番の友達。

それが、佳穂。