ケータイ小説 野いちご

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シンデレラにはなれなくて。

Ⅸ.居場所




「高野 結愛」


私の名前が教室に響き渡った午後4時10分。


誰の声なんてすぐわかる。

それだけ私にとって印象深い声だからだ。

何度聞いてもその声はすごく綺麗だと思う。


「なんですか、逢坂さん」


同時にいつも疑問に思う。

何故彼は私を教室に呼びに来る時、フルネームで私を呼ぶのか。


「帰るぞ」

「え?」


ついに彼らの溜まり場に行くことが当たり前のようになってしまったか、と心の中で苦笑いした。

帰るぞ、なんて言われるなんて初めてだ。

今まではついてきて、とか行くぞ、だったのに。


「ねえ、今日はどうしたの?」

「用がなかったら呼んじゃいけねえの?」

「……、」

どの言葉を返したらいいのかわからなかった。

けど、その一言が何故か嬉しい。



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