眠れぬようになってから、

いつでも元気で、ご飯も食べれて、普通の中学生に見えただろう。

私の心は悲鳴を上げていた。

一つ下の弟も同じだっただろう。

彼は非行に走り、タバコを吸い、バイクを盗み、学校にはたまにしか行かない日が続いた。

夜の街を遊びまわり警察にも何度も補導され、次補導されたら鑑別所だと言われていた。

そんな中事件は起こった。

私は休憩時間だったのだが、弟が警察官に連れていかれたのだ。

「ひろ!どうしたの?!」

弟は下を向きうつむき答えなかった。

詳しい話はテレビでしか分からなかった。

理科室で掛け麻雀をし、友人何名かも捕まった。

次補導をされたら鑑別所、それは教師も知っていた。

父親に確認の電話が言ったらしいがおまかせします。

冷たい父親だと思った。

理由も聞かず電話一本で、決めてしまうなんて。

そして弟は鑑別所に入ってしまった。