ケータイ小説 野いちご

白雪姫の望むもの

偶然、必然、運命の違いは?
ami d'enfance





「何でここにはこっちの台詞だバカっ!」




きっと睨みつけるも、その視界は少しぼやけている。

それも構わず、上の位置にあるカズをきっと睨みあげるとカズはそれに怒ることもなくされるがままになっていた。




「いきなりいなくなって!連絡先も知らないし、お母さんに聞いても分かんないって言われて!」
「⋯」
「その時の気持ち、分かる!?」
「⋯ユキ」




ぽん、とカズの手が頭に置かれる。
撫でるのではなく、ぽんぽんと軽く叩かれるそれ。
カズなりの私に対する宥め方。




嗚呼、じわりと感じるこの温かさは昔の頃と変わらない。




そのどうしようもない懐かしさに幾らか気持ちが落ち着き、掴んでいた胸ぐらを離す。




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