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「頑張れ〜!頑張れ〜!し〜ろ〜ぐ〜み〜!」


───ドンッ



「「「頑張れ頑張れ白組!頑張れ頑張れ白組〜!」」」



響き渡る応援団長の声、轟く太鼓の音、続く白組みんなの声。


照りつける太陽に見守られながら、明日に迫った体育祭の予行練習が行われている。


応援合戦だけは絶対負けたくないと意気込む応援団長は、学ランに白いハチマキが良く似合う、イケボだけど顔のパーツがそれぞれに主張しすぎて残念なアンバランス菊池先輩。



「明日の本番、全力で臨もうな!」

「「「押っ忍!!!」」」



菊池先輩のバカでかい声に負けじと、白組みんなで声を出す。団結力なら他のどの組にも負けてない自信があるな。


なんて思ってたら、


「よし!!円陣〜〜!!!」


そんな声が聞こえて、周りの波に乗り遅れないように慌ててキョロキョロと目だけ動かして、肩を組む相手を探す。


って……!!!


「隣よろしく」

「っ、……涼くん」


突然、引き寄せるように肩を組まれて、驚きと共に顔をあげれば、思いのほか至近距離で涼くんの瞳とぶつかった。