俺、加藤蒼空!

近くの南高校に通う普通の高校生。

普通に友達がいて、

普通に女子にはモテる方だし。

普通に毎日充実してる。







けど、今日から少し変わる。

なぜなら、俺と仲良しのおばさんの家に

住むことになったから!


仲良しのおばさんっていうのは、

よし子おばさんのこと!

小さい頃から、俺とよく遊んでくれて!

すっげーいい人!


明るいし!美人だし!

性格もよし!

たしか、

俺と同い年の子供がいるらしいけど…。


まだ見たことねーんだよなー。

つーか、おばさんの子供なら、

絶対いいやつだろうから、楽しみだ!




お母さん「蒼空!準備できたー?」

蒼空「できたよ!

   母さんと父さんこそ、

   そろそろ行かなきゃ遅れるぞー」

お母さん「ほんとね!

     よし子に迷惑かけないのよ!

     いってくるわね!!」


蒼空「はいはい、いってらっしゃい」



母さんと父さんは、今日からパリに住む。

本当は、俺も行く予定だったけど

南高校をちゃんと卒業したいし、

仲間と離れたくない。


だから、

父さんたちと離れて暮らすことになった。


父さんたちがパリに行くのは、

仕事のためだ。

二人は、バリバリの仕事人間で、

これまでは日本の店舗で働いてたけど、

パリ本社に呼ばれて

どーしても行きたいらしくて、

もちろん、俺は反対なんかしない。

むしろ、仕事してる時の二人が、

かっこ良くて、一番好きだ。





ま、とにかく!

今日から、南高校から近くなる!

バス登校から、徒歩通になるんだ!

うれしすぎて、やべーわ!




俺は、よし子おばさん家に

荷物を持って向かった。