深夜のタクシーを背に

目の前にいる
名前も知らない男は、

厭らしく、
でもとても綺麗な顔で私に告げる。


「どうしますか?お姫様。」


私は
そのくさいセリフには
特に突っ込まず、


そのままタクシーに乗り込み、
その男の部屋に上がった。