家に帰ってすぐにベッドに寝転がる。瑠歌に知られたらどうなるんだろう?お祝いとか言って派手な登校するんだろうか。


他の人は彼氏が出来たら友達に言うらしい。けど、私は言わない。


ばれた時はどうしようもない。時に身を任せよう。



朝、学校の校門前に来て驚いた。


「何やってんの……」


クラッカーを鳴らしまくり、くす玉を振りまわす瑠歌と笑顔でオレンジを両手に抱えるベルナルドがいた。
くるくる踊りながら進み、後ろにはカラフルな紙やオレンジの香りが残っている。


やだ、行きたくない。
落ち着くまで様子を見ようと思ったが、運悪く誰かに見つかった。


「早霜さんだ!」


「ねえねえ告白ってどんな感じ?」


「何かした!?メアド聞いたりした!?」


集中攻撃を浴びせられ、カバンに顔を埋めながら逃げる。進路なんて適当だ。とにかく走れ!