ケータイ小説 野いちご

あの日、キミが流した涙の先へ

Memory 3 醒めない悪夢




「未希ってさ、よく練習中に『試合だと思って一本一本大事に入れていこう!』って言うけどさ実際自分はどうなの?って話だよね」



「本当にね。あの負けた試合だって最後のシュートがきっちり決まってれば勝てたしさ」



「キャプテンが大事な時に決められないんじゃこのチームも終わりだよね。



キャプテン失格でしょ。最近練習にも来ないしさ」



部員がそれぞれ集まるまで、ボールをそれぞれ一つずつ持ってシュート練を話している彼女たち。



話ながらダムッ、ダムッというボールを床に突く音が聞こえてくる。



そしてわたしはドア一枚隔てた先で息を潜めて聞いている。



「あれじゃない?手首やっちゃったとか言って実はあの試合でバスケやるの怖くなっちゃったんじゃない?」



「まっさかー!だって未希だよ?」



「でもあるかもしれないよ?だって試合の後走ってどっか行っちゃったしさ。



そしたら私、未希のポジション後任?うそっ!」



あははという甲高い笑い声が体育館に響き渡る。



陰では一緒にやってきた仲間たちにもこんな風に思われてるんだと思ったら胸がえぐられるくらいとてもつらかった。



そんなわたしはもはや立ってもいられなかった……。




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