「っ、くっそ…お前ら!退散だー!」

「はー…。余裕ね。」

門の前で逃げていく隣高のヤンキーたち。

あたしは5分もしないうちにやっつけた。

「桜良さんさすがっす!」

前までと同じー……だと、思うでしょ?

「さ、桜良さん、す、すごいです、ね…!」

木の陰からこっそり顔を出す仁人。

…いやいや。明らかに顔引きつってるし。

「け、怪我はしてないですか…!」

仁人につけられた大榎組内での称号、

それは『救急係』。

仁人は救急箱を抱えてあたしの元まで走る。

「ぷっ………。」

って、みんな笑ってるけど。