「や、ちょっと待ちな愛音。どんな流れでそーなった!」



「へ?どんな流れって?」



「そんな簡単に忘れるとか言わないの!だいたい、山下は愛音のこと気に入ってるし!」




気に入ってる。


私は単純だから、少し前ならその言葉に喜んでた。



本当に気に入ってもらっていたとしても、それは本当にすごく嬉しいけれど、


恋愛対象としては見てもらえてないから……。



私だって、急に何言ってるんだって自分でも思ったよ。


でもなんか、急に怖くなったんだよ。



自分が傷つくのが。



何を今さら、って感じだけど、

今だってほんとは、


笑ってるけど


胸の奥はズキズキ痛いんだ……。




「…っ、だって山下くんは私を女の子として好きじゃないもん…」




……あれっ、おかしいな。

急に胸が熱く……




「あ、愛音!?どうしたの…!」



「ううっ〜…だって、山下くんに、遠山とは付き合わないって……はっきり言われたもん……!」




涙がぼろぼろとこぼれ落ちる。


やばい、どうしちゃったの私。


まさかの情緒不安定か!?


もう、最高に意味わかんない…。