私は今、極度の緊張により、酸欠状態です。

そんな大それた事を実行しようとしてるわけじゃないはずなのですが。

心臓は今までこんなに動いた事があっただろうか、というくらい暴れまわっております。

よしっ!とりあえず覚悟を決めます。

これでもし、またいつも通りなら…。

いや、いつもと変わらないだろうけれど。

万が一、何か変化があれば!

明日からも頑張れるはず。

『あのっ…碧くんっ!』

最後の講義が終わった瞬間、私は彼に駆け寄ります。

…いつも通りの無反応な上に、振り向いてもくれません。

私はめげずに話しかけます。

『碧くん…一緒に帰ろ?』

これが最後の講義のはずなのですが、彼は立ち上がりません。

いつもだったら、ここで無視されれば引き下がるのですが、今日はもう一度声をかけます。

『碧くん…。』

「…ウザイ。」

かなり食いぎみに暴言を吐かれました。

久々に聞いた言葉が、これって…。

もう、泣きたいのを通り越して、絶句です。

今までは泣いて去っていく私でしたが、今日はもう呆れや怒り…というより、心が冷めていくのをしっかり感じました。