*夏音side*

目を開けると七分丈の黒のカットソーを着てダメージデニムを履いた冴木君の姿が目に入ってきた。

彼の顔はやや疲れている様に見えたけど、私と目が合うと一瞬目を見開くとフワッと笑った。

「…起きた?」

『うん…』

そんなには眠ってない気がするけど…どれくらい寝ちゃったんだろう?
考える素振りで口元に手を当てると、からかう口調で楽し気に笑った。

「ヨダレ垂れてないから大丈夫だよ♪」

『っ?!…びっくりした、ヨダレ垂れてるって言われたのかと思った…。』

「違うよ♪…それより体痛い所とか無い?」