「悠人くん・・・。」


 事件のこともあり、結局は四人で帰ることになった帰り道。


 一番学校から家が近い、亜美さんを家に送り届けた後、不意に夢が口を開いた。


「なに?」


 悠人は、目線を夢に合わせようとせず口を開く。


 まるで、これから、なにを聞かれるのか分かっているかのように・・・。


「さっき、話したこと・・・嘘でしょ?」


 え?


 さっき?・・・さっき・・・ていつの話だ?


「嘘じゃないよ。」


 しかし、悠人は何のことか分かっているらしく、即座に否定する。


「別に、深くは追求しないから、安心しなよ・・・悠人くんが、魔法で行方不明者の場所が分からない・・・なんてコトはないんじゃないかな?」


 ・・・・え?


「どういうことだ?」


 思わず言葉に出た。


 だって、さっきこいつは、『梅雨の時期は魔法が使えない』・・・と言った。


 嘘なのか?


「・・・まあね。」


 認めた。


 まさか、こいつ!・・・本当に先輩の居場所を!